この薬は無排卵や無月経の患者さんのみならず、黄体機能不全、さらに人工受精における妊娠率を向上をさせるためなど使用範囲が広く、不妊治療では、排卵誘発剤といえばクロミッドの感さえある。
この薬は脳に作用して、卵巣を刺激するホルモン(FSH )の分泌を促す事により、間接的に卵胞の発育、ひいては排卵を促す。
しかし、この薬には「子宮内膜が薄くなる」、「経管粘液が減少する」などの問題点があり、クロミッドの使用期間が長くなるにつれて、こうした副作用の発生頻度が高くなる。また、この薬を用いて妊娠した場合には、通常の妊娠より流産率が少し高くなる。
また、一般的な不妊治療での双子や三つ子の多胎妊娠が増加する。
この薬はFSH と同じ作用を持ち、卵巣に直接働いて卵胞の発育を促す。
経口薬よりは作用が強く、使用目的によって用いる量も違う。
つまり、無排卵の患者さんに排卵を促す目的で用いる場合と、体外受精のために1 度にたくさんの卵を得るために用いる場合とでは使用量は全く違う。
この薬は卵巣を直接刺激しますので、一度に複数の排卵が起こることも多く、したがって、双子、三つ子などが生まれる確率は20 %前後ある。
この薬は強い薬なので、用いる量や患者さんの病状や薬に対する感受性によって卵巣過剰刺激症候群(OHSS )という副作用がでることがある。