【要塞戦】 古くから中近東や西洋では日干しレンガや石造りの城砦というものが利用されてきたが、火砲(大砲)の発達によって旧来の城砦は陳腐化し、より新しい形の築城方式が求められた。それが、いわゆるイタリア式築城(星形要塞)であり、これによって要塞における包囲戦には攻防両者に新たな知見が求められるようになった。このような要塞での戦いに関する著作の中で特に有名なものは、フランスのヴォーバンによる『要塞攻囲論』である。ヴォーバンは要塞建築だけでなく、要塞攻略においても名手として名高く、彼の著作は要塞に関する古典として知られるようになった。 また、国土の大部分が湿地や低地から構成されるオランダでは、以前か…