1 要因 京アニ放火事件の青葉被告の死刑判決が出た。当然の結果であろう。 彼のように既に人生が破綻し、自分の命がさほど重要でなくなったものにとって「死刑」と言う刑罰は、どうやら凶悪犯罪を抑制する効力を失っていることを実感する。 池田小学校の児童大量殺人事件以来、このような人生破綻者による道づれ大量殺人が続いている。彼らにとって、死刑はむしろ救いであるかのようである。 そうなると、「死刑判決」や、それが当然としか思えない裁判に、何の意義があるのだろう、という疑問にぶち当たるわけだ。 しかし、全身大火傷で近畿大学に運ばれてきた瀕死の状態の青葉被告を、懸命な救命措置で蘇生させた鳥取大学の上田医師は言…