御休息所内 奥の長四畳の間で教祖は九十年に及ぶ人間の母親であるいざなみの命としての神命を全うされ、自ら世界一列が救かる雛形の道を残したまい静かに御帰幽された 教祖は四、五の門弟と休息所に於て、この勇ましき神楽勤めの声を聞き、いと満足の様子であったが、北枕に西向いて静かに眠りに落ちたもうた。付添の門弟が能く能く注意をしてみると、教祖は既に社の扉を開いて、昇天遊ばされて居った。それを知った人々が驚いて、甘露台に駆け付けた時、神楽勤めが終って柏手の音が高く聞えていた。 三千世界を助ける大使命を帯びて、我が人界に現れたもうた教祖は、九十年の苦難に堪え、使命を全うして御帰幽になったのである。 ※元の神、…