私が発達障害の診断を受けたのは、2019年4月のことだった。仕事を休職してしまい、長年の自分の「謎」を解くために、以前から疑っていた自分の鍵穴に、「発達障害の診断」という秘密の鍵を挿しこんだのだった。 そこから私は発達障害支援センター「かがやき」の光岡裕之さんらにつながり、「かがやき」から京都障害者職業センターの安田泰子さんらにつながった。私は診断を受けてから初めて、発達障害に関する書物を読みはじめた。不思議な体験だった。新しく仕入れる他者に関する知識が、私の困りごとを説明していた。(横道誠『みんな水の中』医学書院、2021) こんばんは。横道誠さんの本を読みはじめてからというもの、そこに書か…