白水社から刊行されている、「準新書」シリーズ。1951年発刊。 Presses Universitaires de France社の“Collection Que sais-je?(1941年発刊)”を翻訳したもの。 主な訳者には、川田順造、木田元、陣野俊史、高遠弘美、宮下志朗、吉田健一らがいる。 2006年に刊行900点目を数えた。
世界のほうが自分に合わせてくれるという世界認識が自分のOSのデフォルトの設定になっている人の、それが当たり前だと信じて疑わない信念の強さにある種の憧れさえ感じる。きっと子供の頃から言えば周りがなんでもやってくれたんだろうね。そして大人になってからでも、言えば周りがなんでもやってくれる。でもそれは、「世界のほうが自分に合わせてくれる」というその思考の枠組みに沿った答えを用意しなければそれを受け入れないか、明らかに不機嫌な態度で受け入れるからその人が不快になるだけだから、周りが気を使って「その人の期待する答え」を「その人の思考の枠組みの形」で用意しているだけである。そして「世界のほうが自分に合わせ…
文庫クセジュの新刊『脱成長』が好調です。 ベストセラー『人新世の「資本論」』の著者、斎藤幸平さんがご自身のTwitterで取り上げてくださったことも追い風になっているようです。それに、なんといっても日本全体が、コロナもありますけど、この数十年ずーっと低成長の時代が続いています。そんな時代にマッチしているのかも知れません。 もちろん、もともとはフランスの本なので日本の現状をどうこうしようというものではありませんが…… http://www.rockfield.net/wp/?p=1056
ニューエクスプレスプラス インドネシア語 降幡正志、原真由子 著 スマトラ、ジャワ、バリ、カリマンタン…島ごとに異なる魅力をもつ東南アジア最大国。公用語は日本人にも学びやすく、おすすめです。 ニューエクスプレスプラス イギリス英語 古家聡、アン・C・イハタ 著 豊かな自然と格調高い伝統文化──アメリカ英語とはひと味違う英国の香りと響きを楽しみましょう! 脱成長 文庫クセジュ セルジュ・ラトゥーシュ 著/中野佳裕 訳 21世紀にフランスから世界へと普及した脱成長運動。本書は最新の議論を踏まえながら、その歴史的背景、理論的射程、課題を解説。 人類史 谷賢一 著 なぜ人類は、この地球に君臨できたのか…
〇〇入門的な本はそれこそ星の数ほどありますが、それらを大別するならば、入門書は教養系とハウツー系の二つの系統に分けることができると思います。ざっとAmazonの書籍ジャンルで「入門」と調べてみた限りでは、教養系では哲学を中心とした思想系が強く、ハウツー系ではプログラミングや株、FXなど、直接的な利益と結び付いてたものが多い印象です。 ただ、〇〇入門を冠する本はそうした王道だけではもちろんなく、中にはどこの誰に需要があるのかわからない(失礼)ようなテーマのものも一定数存在しています。入門という言葉と結びつかないそうしたテーマを一体誰が求めているのか、そこに思いを馳せてみるのもまた面白いのですが、…
希少価値商品的効果 〜値段の高騰、記号的差異化による希少価値化 記号的差異化による社会的差異化 記号的差異化とバリエーションのばらつき 希少品の商品価値 記号的差異化による稀少品の創出 気になったら読んで欲しい本 【ハイスコアガール】 【モネイロン『ファッションの社会学』】 【ボードリヤール『芸術の陰謀』】 希少価値商品的効果 〜値段の高騰、記号的差異化による希少価値化 とりあえず記号的差異化によって同じ商品をバリエーション豊かな商品群へと変化させることが出来ました。しかしここからもう一つ違う現象も起きてくるようです。 記号的差異化によって生み出されるのは、同じ商品を違う商品のように見せること…
この日は3、4館は回れるかなと思っていたのですが、思いの外遅くなってしまい、回れそうなのはあと1つ。 どうせなら大きい所に、ということで千葉市の中央図書館に行くことにしました。カーナビに従ってやって来ると、駐車場は満車の表示が。 第二駐車場の案内が出ていたのでそちらに行くと、そちらは十分空いていました。歩いて戻ると、そこにあるのは何ともお洒落な建物。前面にドトールコーヒーがあります。 生涯学習センターも入っており、図書館はもっと奥の方でした。 右奥が図書館館内に入ると、、、大階段が! これは圧巻。京都駅を思い出させます。 途中には、本をあしらったオブジェが置かれています。せっかくの階段ですが、…
ゲルマン人は古代から中世初期にかけてヨーロッパの広範囲に影響を及ぼしたインド=ヨーロッパ語族に属する民族群である。彼らは紀元前の時代から北ヨーロッパのバルト海沿岸地域に居住し始め、徐々に南下してライン川やドナウ川方面へと進出した。4世紀には、フン族の圧迫を受けていわゆる「民族大移動」を開始し、ローマ帝国の領土内に侵入した。この過程で、ゲルマン人はいくつもの王国を建国し、ヨーロッパの歴史において重要な役割を果たした。 東ゴード王国とロンバルディア王国 東ゴード王国は、5世紀後半にテオドリック大王の下で最盛期を迎え、イタリア半島を中心に展開した。テオドリック大王はローマ文化を尊重し、ゴート人とロー…
ミーメンスで有名な学者であり、ピーター・ティール関係でも有名 結構読みにくいが、この方の解説本はこちら↓ ルネ・ジラール (文庫クセジュ) 作者:クリスティーヌ・オルスィニ 白水社 Amazon もう少し読みやすくならないのだろうか・・・というぐらい現代思想的、ジャーゴンにあふれた解説本で、文章のクセも強い。翻訳のクセなのかもしれないが。 もっともある種、らしさもあるといえる。 で、本題だが 欲望の見つけ方 お金・恋愛・キャリア 作者:ルーク バージス 早川書房 Amazon が流行っているそうだ カバーの スクショ こちらが印象的 本屋でも目立っていた ジラール辺りを念頭に 資本主義リアリズ…
アフィリエイト広告を利用しています クレオパトラ クレオパトラは、古代エジプトの最後の女王であり、絶世の美女として知られています。しかし、彼女は美貌だけでなく、9か国語を操る知性や政治的手腕も持ち合わせていました。この記事では、クレオパトラの生涯や魅力について紹介します。 生涯 クレオパトラは紀元前69年にエジプトの王都アレクサンドリアで生まれました。父はプトレマイオス朝のファラオであるプトレマイオス12世でしたが、母は不明です。クレオパトラは幼い頃から最高峰の教育を受け、文学や科学、数学、弁論術など様々な分野において素晴らしい教養を身に付けました。また、馬術や狩猟などの肉体的な鍛錬も怠りませ…
2024/01/12 M.R.ジェイムズ「短編集」(創元推理文庫)-1 「消えた心臓」「銅版画」「秦皮(とねりこ)の木」「十三号室」 の続き ジェイムズの短編のサマリーで何度もディクスン・カーの名前をだしているが、カーの作品(ことに1930年代)はM・R・ジェイムズの短編を探偵小説仕立てにしたように思った。序盤に不可解な出来事がおこり、それを好古家が調査する。ときに友人がしゃしゃりでて、二人のジェントルマンシップが事態を鎮静化し、合理的な説明を見つけていく。カーは心霊現象がないという立場だから不可解な出来事は科学的に説明がつくのだが、ジェイムズは心霊現象はある(という世界を仮構する)という立場…
※この記事はプロモーションを含みます 前回の記事に引き続き、2023年に購入した本を記載しています。 並べて見ると、仕事兼趣味に関係した本以外はラノベとコミックスばかり。しかも後半はちょっと多すぎですね。 ロマンスは全然読んでいませんね。なぜだ。ロマンスも好きなのに… 警察もののミステリが好きなのですが、2023年はちょっと不作でした。 ※どこからでも目次に戻れるようになっていますので、目次から気になる本をクリックしてみてください。 1月~6月はこちら castleslove.hatenablog.com 7月 書籍 わたしの幸せな結婚 七(完結) 春にして君を離れ マン島の黄金 本好きの下剋…
古代ギリシャの古典期は、紀元前5世紀から4世紀にかけての時代で、アテネとスパルタを中心とした都市国家間の激しい対立と発展が見られる。この時代は、ペロポネソス戦争によって特徴づけられ、紀元前403年にアテネの敗北で終わりを迎える。しかし、古典期の終わりと共に、ギリシャ世界は新たな変革期を迎えることになる。それが、マケドニアの台頭と、その後に続くヘレニズム時代の始まりである。 マケドニアの台頭 アレクサンドロス大王の東方遠征 ヘレニズム時代の文化と政治 マケドニアの台頭 古典期の終わりに、北方のマケドニア王国が力をつけ始める。特に重要なのは、フィリッポス2世の治世である。彼はマケドニアを強大な軍事…
読んだ本をざっとリストアップする。順番は読み終えた順。 冊数で75冊。読了日が今年というだけで昨年から読んでいた本もあるし、上下巻などシリーズものも各巻で1冊と数えている。 読んだといっているけど、実は大して読んでないものもある。 独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書) 日中戦争全史 上巻 日中戦争全史 下巻 独占告白 渡辺恒雄―戦後政治はこうして作られた― はじめての聖書 (河出文庫) なぜ理系に女性が少ないのか (幻冬舎新書 674) 日本人のための第一次世界大戦史 (角川ソフィア文庫) 物語 フランス革命 バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで (中公新書) 武器としての「資本論」 フランス…
岩波新書で『ケアの倫理』という本が来年1月に刊行されるそうです。なんとなく見覚えがあるタイトルだなあどころか、全く同じタイトルの本『ケアの倫理』が、あたしの勤務先からも出ています。それも岩波新書とほぼ同じ判型の文庫クセジュで(汗)。 ちなみに岩波新書の副題は「フェミニズムの政治思想」で、内容紹介には次のように書かれています。 身体性に結び付けられた「女らしさ」ゆえにケアを担わされてきた女性たちは、自身の経験を語る言葉を奪われ、言葉を発したとしても傾聴に値しないお喋りとして扱われてきた。男性の論理で構築された社会のなかで、女性たちが自らの言葉で、自らの経験から編み出したフェミニズムの政治思想、ケ…
この記事は積読アドベントカレンダーの4日目の記事です。僕はルネ・ジラールの本について書きます。 adventar.org 積読 欲望の現象学 世の初めから隠されていること 欲望の現象学〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス)作者:ルネ・ジラール法政大学出版局Amazon 世の初めから隠されていること 〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス)作者:ルネ ジラール法政大学出版局Amazon 購入したきっかけ 今年ピーター・ティールという投資家の伝記や、本人の著書 ZERO TO ONE、『欲望の見つけ方』などを読みました。その過程でピーター・ティールが影響を受けたという ルネ・ジラールという哲学者の存在を…
アフィリエイト広告を利用しています **タイトル: ヴァイマル共和国 - 民主主義の挑戦と文化の興隆** **導入:** 第一次世界大戦後、ドイツは戦争敗北と厳しい経済状況に直面し、その中で誕生したのがヴァイマル共和国でした。この記事では、ヴァイマル共和国の成立から崩壊までの歴史的な経緯と、その時代に栄えた文化に焦点を当てます。 **1. 戦後の混乱とヴァイマル憲法の制定:** 第一次世界大戦の終結後、ドイツは社会的な混乱と政治的な不安定さに見舞われました。1919年に制定されたヴァイマル憲法は、民主主義の原則を基盤に据え、ドイツの未来を築く試みでした。 **2. ハイパーインフレーションと経…
アフィリエイト広告を利用しています **タイトル: ローマ帝国の衰退 - 大帝国の栄光と崩壊** **導入:** ローマ帝国は古代世界で最も偉大な帝国の一つとして知られ、その栄光の時代が続きました。しかし、その輝かしい歴史には衰退が訪れ、大帝国は崩壊の運命をたどりました。この記事では、ローマ帝国の衰退の要因とその歴史的経緯に焦点を当てます。 **1. 内部の政治不安と軍人皇帝の時代:** ローマ帝国の衰退の要因の一つは、内部での政治的な混乱と軍人皇帝の時代です。統治者が暗殺されたり、軍が帝位を巡って争ったりするなど、政治的な不安が帝国全体を覆いました。 **2. 財政の疲弊とインフレーション:…
少し前に営業回りの書店店頭でこんな本を見かけました。 『古代ギリシアの日常生活 生活文化から食生活、医療、仕事、軍事治安まで』です。この手の書籍では定評のある原書房の刊行物です。 あたしが気になったのはそのタイトルで、「あれっ、同じタイトルの本があたしの勤務先からも出ていなかったかしら?」とおもったのです。サブタイトルや原著者が異なっても、もちろん出版社も異なっていますが、同じタイトルの本があるのは書店現場でいたずらに混乱を招くだけですので、ちょっとだけタイトルを変えるというのはよくあることですが、この場合は全く同じではないだろうかと思ったのです。 でも調べてみたら違いました。あたしの勤務先か…