82年生まれ、キム・ジヨン (単行本) 2018年の刊行当時、大ヒットと見聞きはしたものの、縁のないまま存在を忘れていたのだが、このたび図書館で偶然見つけ、概要すら知らず(前は知っていたかもしれないがすっかり忘れ)まっさらな状態で、読み始めた。…すごく刺激を受けた。 ソウルに生まれ育った普通の韓国女性、33歳のキム・ジヨンが、子どもを産んだ3年後の2015年に、精神疾患に陥る。ー冒頭からショッキングな急展開で、思わず引き込まれる。以降、時はさかのぼり、自身の出生、家庭環境、学校生活、就職、職場環境、恋愛、結婚、退職、出産、子育て、夫婦関係…その都度味わう絶望という澱を、じわじわと積み貯めていく…