『太宰治全集8』 ちくま文庫 原稿用紙で57枚の太宰治後期の短編、「ヴィヨンの妻」が好きです。理由は、太宰は女主人公の一人称の小説がうまいこと(他に「女生徒」『斜陽』など)、のちに発表される『斜陽』『人間失格』内に含まれる要素の萌芽が見られることです。 それらをたった57枚の分量のサイズで味わえることは、エッセンスが濃いとも言えましょう。 本日はこの作品の魅力について語ってみたいと思います。 mori-jun.net 作者・太宰治の簡単なプロフィール 「ヴィヨンの妻」の背景 あらすじ 感想、解説 私が太宰治が好きな理由 「ヴィヨンの妻」でも出てくる弱さと、開き直り 『斜陽』『人間失格』のモチー…