新十津川にあった母親の実家は、冬には暑い雪に埋もれていました。 雪が積もると自動車は使えなくなって、足で雪を踏み固めた細い道を伝って行き来をしていました。 馬そりで移動していたところもあるようです。 真冬には広い田圃が一面の雪原になってしまいます。隣家はずっと遠くに見えるだけ。 開拓で入植したての頃は、さらに隣家は遠かったのかもしれません。 それも、雪が降り始めるとまったく見えなくなりました。 妹が生まれる前後に、僕が預けられていた頃、従姉妹達は中学生から高校生くらい。 女の子らしく、アイドルのグラビア写真が掲載された雑誌を買って、姉妹で読んでいたようです。 北海道の田舎の、昭和40年代半ばの…