【あらすじ&ひとりごと】 2021年に『虚魚』(そらざかな)で横溝正史ミステリ&ホラー大賞を受賞された新名智さんの2作目『あさとほ』を読みました。 『虚魚』は、ホラー・ミステリでした。本作も同様にホラー+ミステリ、そして平安文学を題材にした幻想的なものでした。 幼い頃の夏休みのある日、双子の姉妹・夏日と青葉、幼馴染の明人の三人で山へ行こうということになった。 山の中に小さな建物があり、その中を三人は探検するが、はぐれるはずもない小さな部屋なのに青葉の姿が見えなくなる。 部屋の中央に吊るされた半透明の布の向こうに人影を見るが、青葉は溶けるように消えてしまった。 その後、彼女を覚えているのは、消え…