男が子育てについて書いたり、講演をしたりすると、「子育ての苦労も知らないで勝手なことばかり」と、批判の声をあげる女性が必ずいる。そこでうちの事情を説明すると、「そうだったんですか」と納得してくれる。つい先日も、そのようなことがあった。 だから最初に打ち明けておくと、私は子連れ出勤を含めて、かなり子育てに携わってきた。父親になったのは1989年で、「自分のことで精一杯だから子どもはいらない」という配偶者を説得して産んでもらった。だから、子育ては積極的にやっていくつもりだったし、実際に世間の多くの父親と比べたら、かなり子育てに携わってきたと思う。 今回紹介する本は教育心理学者である榎本博明『イクメ…