新潟焼山は、新潟県糸魚川市と妙高市にまたがる活火山で、標高2,000m前後の山地を基盤とする比高400m(標高2,400m)のドーム状の小型成層火山である。通常は、単に「焼山」と呼ばれる。
気象庁における常時観測火山の一つ。
新第三紀層(標高約2000m)を基盤とする安山岩・デイサイトの火山で、山頂部は溶岩ドーム、北方に溶岩流・火砕流が流下している。山体の形成は新しく、1773年の噴火でも火砕流を発生。その後の噴火は水蒸気爆発と推定される。泥流を生じやすい。山頂部には噴気孔がある。
有史以降の火山活動
- 887年、水蒸気噴火・マグマ噴火
- 989年、マグマ噴火
- 1361年、大規模なマグマ噴火。噴火場所は山頂部。
- 1773年、中規模のマグマ噴火。北方へ火砕流。火砕物降下あるいは火砕サージ→火砕流。噴火場所は山頂火口(御鉢)。
- 1852〜1854年、水蒸気噴火、火砕物降下、硫黄流。噴火場所は北西山腹の割れ目火口。
- 1949年2月5、8日、5月19日、9月13日。火砕物降下、泥流。噴火場所は山頂南西〜北東山腹割れ目火口。
- 1962年3月14日、水蒸気噴火、火砕物降下、降灰。噴火場所は山頂火口。
- 1963年2月14、15日、3月19日、7月10日、 水蒸気噴火、火砕物降下。噴火場所は山頂部。
- 1974年7月28日、水蒸気噴火、火砕物降下、泥流。噴火場所は山頂部割れ目火口群。
- 1983年4月14〜15日、水蒸気噴火、火砕物降下。噴火場所は山頂火口西側。
- 1997年10月29日、11月8、9、12日、1998年2月下旬〜3月30日、小規模な水蒸気噴火、火砕物降下。噴火場所は山頂東斜面。
- 2016年5月6日午後、東西およそ200m、南北およそ400mの範囲で火山灰が積もっていたことが確認。噴火の時期については不明。