岩波文庫139ページ「平坦々地、それ壁立千仞(へきりゅうせんじん)なり。壁立千仞処、それ平坦々地なり。このゆゑに南州北州の面目あり、これを撿して学道す」 日常生活、瞬間瞬間の行動しているところは平坦に見えるが、足を滑らせれは一瞬にして命を失う千仞の高さがある壁の上を歩いているのである。また、千仞の高さの壁の上が、まさに平坦に見える日常生活を送っているところなのである。このようなことであるから、須弥山の南側の国、北側の国それぞれにあるのだけれど、それぞれのあり方を取り上げて仏道を学んでいくのである。 日常生活は、瞬間瞬間をどうするかの連続だ。うっかり「女性が参加する会議は時間が長くなる」なんて言…