春の連休を前に、そろそろ持病の薬が切れそうで、いつもの総合病院へ行きました。呼ばれるまでの待ち時間を持て余さないよう、毎回本を持参します。今回は「日本の名随筆22『笑』」(作品社、桂米朝編。1984年刊)でした。 明治以降に発表された随筆から、<笑>をテーマにした31編を選んだ1冊。空き時間にときどき拾い読みしていて、中ほどに栞が挟んであります。総合受付から診療科の受付に進んで受診票を出し、待合スペースに並ぶ長椅子の空きを探して腰掛けました。 栞のページを開くと、民俗学の大家、柳田國男が書いた「女の咲顔」。「咲顔」の2文字に戸惑いましたが、どうやら「えがお」と読ませ、つぼみが綻ぶさまに重ねて、…