日本ダービー出走の各馬がゴール番を通過した直後、目の前で起きた悲劇に人々は呆然とし、本来は衝撃的であったはずのレース結果に驚く余裕を失っていた。 単勝1倍台の大本命であった無敗馬ソールオリエンスが、皐月賞とは打って変わった平凡な末脚で前を行く勝馬タスティエーラを交わせず2着に敗れた。 2年前に起きたエフフォーリアの敗戦と状況が重なり、騎手の横山武史にとっては悪夢の再来であった。無敗の皐月賞馬として日本ダービーに出走した馬は、今世紀になってからはディープインパクト、コントレイル、サートゥルナーリア、エフフォーリアとソールオリエンスの5頭のみで、前の2頭は無敗のまま3冠を達成している。 したがって…