・赤堀秀雅① さて、赤堀氏の家族であるが、昨日まで引用した反町茂雄『一古書肆の思い出』には「奥さん」しか登場しない。従って、市谷加賀町及び早稲田南町の古家で赤堀氏は老妻と2人で侘住いをしており、赤堀氏が病歿した後は未亡人が独居していて戦災に遭ったかのように読める。少なくとも、反町氏はそのイメージで書いているように思われる。 しかしながら、赤堀氏には息子がいて、反町氏が赤堀家に通っていた頃、実は同居していたのである。 これも、国立国会図書館デジタルコレクションの刷新により手懸りを得易くなった。 ・日本古書通信社編輯部 編『日本蒐書家名簿』昭和十三年版(昭和十三年六月二十五日印刷・昭和十三年六月二…