出展者は十三名。 『オウテンテン』と『熊谷衣瑠菜』の作品を面白く観る。共に二点づつが並んでいる。 前者は〔夏浅し風のかげそふ蝶のかげ〕と〔凌霄花の庭〕。 中央には幼げに見える人が独りで大きく描かれ翅の文様も大きさも様々な蝶が幾頭も、更には極彩色の金魚まで。 それらは何れも嘗て主人公の周りを彩った生き物なのだろうか。 後者は〔きょうはいい日/なんでもない日〕と〔交差する〕。 画面の中には小さく描かれた人が幾人も。表情は描かれてはいないが外見や服装からは色々と見えて来るものがある。 その中の何人かには吉日、何人かには平日、言及されてはいないものの凶日の人もいるだろう。 しかし誰にとっても、一日は同…