『国境平(こっきょうだいら)』。何という魅力的な駅名でしょうか。実際その駅は、旧国名でも現在の県境でも境界になっている場所に在りました。周囲に民家など無かったと思います。浅間山の麓、広々した高い場所に、ただ静寂に包まれて存在していました。一日に何本かの列車が到着する時だけ音がしたのです。本当かどうか知りませんが、何故か駅に水道すら無かったといいます。そして駅の案内板には霧積(きりづみ)温泉が記載されていました。今、この国境平駅跡から霧積(きりづみ)温泉へと向かう道は、本当に登山道みたいだと聞きます。行ってみたいです。私は山登りの趣味は無いですが、それでも昔この静かで不思議な駅に案内のあった霧積…