今回はシリーズ第29弾、雄略天皇・18回目(雄略紀の最終回)を紹介する。雄略が病に伏し崩御する。雄略の遺言や皇太子(清寧天皇)が継ぐことの正当性が星川皇子との対比を通じて描かれる。次の流れで紹介していく。・病気から賞罰支度を皇太子に委ねる・雄略天皇の崩御・雄略の大伴室屋大連と東漢掬直への遺言・臣下に対して思うこと・雄略の心残り・天皇の職責と後継者に対して・皇太子と星川皇子・吉備臣尾代と蝦夷の戦い ■病気から職務を皇太子に委ねる即位23年7月(秋)。天皇は寝疾不預(みやまい、病気により寝ているさま)していた。詔(みことのり)し、賞罰支度(まつりごとおきて)など大小問わず皇太子に付にたまふ(ゆだに…