舞台は昭和3年の神戸にて、黒咲家の常世お嬢様とその幼馴染、志摩仁太郎の恋物語。「大正処女御伽話」の続きでもある。けどメインはちゃんとこの二人。こちらも全5巻と巻数は短いけど、子供時代から大人まで結構な年月が詰まっています。 ほんわかした絵柄はそのままなのだけど今作は最初からずっと甘くて黒い死のにおいがつきまとっているよう。また仁太郎の名字で察するように、志摩の一族も深く関わってきます。むしろ本領発揮。珠代さんの。本当にな。また3巻がひどいことに…どうしてこうなってしまうのか…成していることは完全に狂人のそれなのだけれど、どこか最後はもの哀しい。たぶんどれほどのことをしても「仁太郎のため」である…