平成になって音楽シーンで盛り上がった潮流。昭和30年代〜40年代のムード歌謡の再発見。
従来の昭和歌謡曲のブームは二つの潮流があった。一つは小西康陽に代表されるクラブシーンでの再評価されるオシャレな歌謡曲(いわゆる「和モノ」ブーム)、そしてもう一つは幻の名盤解放同盟の地道な発掘によって日の目を見た、どうしようもない業を抱えたディープ歌謡だ。
そしてこの一見全く対極に位置する両者の間を繋ぎ、ブームを本格的なものにしたのが、「平成サイケ歌謡の女王」こと渚ようこと、横山剣率いるクレイジーケンバンドであった。