窪美澄による小説作品。新潮社から2012年2月22日より刊行。
2013年本屋大賞にノミネート。
やっと気づいた。ただ「死ぬなよ」って、それだけ言えばよかったんだ――。心療内科の薬が手放せない青年、倒産しそうなデザイン会社の孤独な女社長、親の過干渉に苦しむ引きこもり少女。壊れかけた三人が転がるように行き着いた海辺の村で、彼らがようやく見つけたものは? 人生の転機にきっと何度も読み返したくなる、感涙の物語。 http://www.shinchosha.co.jp/book/325922/
やっと気づいた。ただ「死ぬなよ」って、それだけ言えばよかったんだ――。心療内科の薬が手放せない青年、倒産しそうなデザイン会社の孤独な女社長、親の過干渉に苦しむ引きこもり少女。壊れかけた三人が転がるように行き着いた海辺の村で、彼らがようやく見つけたものは? 人生の転機にきっと何度も読み返したくなる、感涙の物語。
晴天の迷いクジラ
【あらすじ&ひとりごと】 窪美澄さんの10年程前の作品です。 先日、ある中古本の書店からの送信メールを見ていたら、書店ランキングされた過去の作品の記事があって、気になった作品10冊を購入しました。 そのうちの1冊がこの『晴天の迷いクジラ』。 窪さんと言えば『ふがいない僕は空を見た』という程度のことしか私は知らなくて、今回初めて読みました。 この作品は、心に深い傷を持ち、生きる希望を失った主人公3人が、ある出会いによって生きることへの希望に気づき、歩み始める物語です。 由人はデザイン会社に勤務するが失恋と激務で鬱になる。 そしてその社長・野乃花は過去を捨て、がむしゃらに働いてきたが倒産する会社と…
初版 2014年7月 新潮文庫 あらすじ デザイン会社に勤める由人は、失恋と激務でうつを発症した。社長の野乃花は、潰れゆく会社とともに人生を終わらせる決意をした。死を選ぶ前にと、湾に迷い込んだクジラを見に南の半島へ向かった二人は、道中、女子高生の正子を拾う。母との関係で心を壊した彼女もまた、生きることを止めようとしていた――。どれほどもがいても好転しない人生に絶望し、死を願う三人がたどり着いた風景は──。命のありようを迫力の筆致で描き出す長編小説。 (新潮社HPより) 物語は 自殺しようとしている人どうしが いまわの際で出会って、すったもんだして、ギリギリで自殺踏みとどまって、 さて、どうやっ…
晴天の迷いクジラ:窪美澄著のレビューです。 感想・あらすじ 迷いクジラに出会ったら…生きるヒントがここにはあります 文庫本 晴天の迷いクジラ 作者:窪 美澄 メディア: 単行本 感想・あらすじ 迷いクジラに出会ったら…生きるヒントがここにはあります クジラのイメージって大きくて、堂々としていて、大海原の生活を思い切り楽しんでいる動物といった感じですよね。 でも、そんな海を知り尽くしたクジラだって、不本意にも湾に迷い込んで抜けられなくなってしまうことがある。 もう自分の力では、抜けられないような八方ふさがりのクジラ。この姿はそのままここに出てくる人間たちの姿と重ね合わせたかのように巧く話が結びつ…
窪美澄の『晴天の迷いクジラ』を読んだ。2012年に新潮社より刊行された連作短(長編?)編集だ。「ソラナックスルボックス」「表現型の可塑性」「ソーダアイスの夏休み」「迷いクジラのいる夕景」の4編が収録されている。2012年第3回山田風太郎賞を受賞したらしい。氏の小説はデビュー作の『ふがいない僕は空を見た』からの2作目だ。兄は引きこもりで妹はぐれて15歳で子どもをつくりそんな生活を振り払うように東京に出てデザイナーになったが仕事がきつく彼女にもふられ鬱の薬が手放せない青年。絵の天才少女として持て囃され18歳で子どもを作るも子育てができず東京に出て30年色々な仕事を経てデザイン会社の社長になるも倒産…