【あらすじ&ひとりごと】 今回読んだのは、織守きょうやさんの小説『彼女はそこにいる』(2023) ホラーとミステリの境界にあるような余韻。怖さだけじゃない、人の心に残る”執着”と、人がいるのに心だけがいないという”不在”を感じる物語ですね。 短期間で入退去を繰り返す一軒家にかかる連作小説です。怪奇現象が起こり、住人がすぐに退去してしまう物件をめぐって、三つの視点で描かれるストーリーです。 〇第1話「あの子はついてない」 母と中学生の姉妹が越してきた家で不可解な出来事が起こる。家族の誰でもない長い髪の毛が落ちていたり、テレビが勝手に点いたり消えたり、見知らぬ不気味な男性の姿が庭に、、、。恐怖体験…