「あら、どーしたのよヤスさん、しょげた顔して」 「聞いてくれるかい、カヲルママ…」 「俺さ、管理職になったはいいけど、業務管理やら人間関係の構築やら…ホント悩みがつきなくてさ…」 「ヤスさん、器用じゃないからね。悩んでるんだ…ほら、まあ飲んで飲んで」 「うん、ありがと…グビグビ。…そうなんだよなァ、俺、不器用だから進学や就職とかさ、異動なんかで環境変化があるたびに、必ず気に病むタイプだし…ほら、人生のカーブを上手く曲がれないというか」 「コーナーを上手くさばけないのね」 「それでいて、組織にとって良い選択だと判っていたって、自分がこうと決めたらなかなか譲れない意固地なところもあってさ…そりゃ俺…