物事には順序というものがある。なので、人類最古の文明というシュメル文明を少し詳しく見てみよう。 「周囲が開けているメソポタミアでは異民族の侵入が繰り返された。メソポタミアが不毛な土地であったならば、誰も侵入しない。穀物のよく実る、豊かな土地であるメソポタミアなればこそ誰もが住みたがった。また富を生み出す交易活動にはティグリス・ユーフラテスの両河とペルシア湾を結ぶ交通路が利用できた。西アジア世界全体を眺めたときに、交通の要衝としてのメソポタミアが占める重要性は、B.C.4000年紀後半からB.C.3000年紀のシュメル人が活躍した時代も、前4世紀にアレクサンドロス大王がやってきたときも、そして現…