無数の基本的要素が「縁起」によって因果関係を結び、事象(event)が構成されています。これが仏教の基本理念の「縁起」の教えです。ただし、その事象は一瞬間だけしか存在しません。瞬間的に生起し、消滅します。そして、次の瞬間に同じ構成要素によって新たな因果関係が結ばれて、また生起し、消滅します。そして、それが連続して起こるのです。つまり、持続して存在している事象は、このような瞬間、瞬間の存在が連続して積み重なったもので、瞬間の存在は「刹那滅」(せつなめつ)と呼ばれてきました。 *「各瞬間には前後の順序があり、それが連続して並ぶ」という表現は上記の内容の別表現に見えるが、「連続して並ぶ」という簡単な…