ここまでのペイリーの作品を振り返ってみると、前半の作品①~⑧では社会的に孤立する人々の困難な状況に光をあてました。後半の作品⑨~⑯では正義や権利を強引に主張する盲目性や、弱者への無関心を警告しました。いずれにしても、ペイリーは弱者の視点で社会とのかかわり方を描いてきたと言えるでしょう。 最後にご紹介する本作には、ジョギング姿のフェイス(=作者)が登場します。彼女は走り、人と出会い、共に暮し、学びます。その顛末に『いったい何の話をしているんだい』とツッコミを入れるリチャード。『母さんが何の話をしているのか、僕にもかいもくわかんないね』とアンソニー。最終話でもペイリー節が炸裂します! 《あらすじ》…