梅を蜂蜜で漬けたもの。3世紀の三国時代の呉国の宮廷にはすでに蜜漬梅が貯蔵されていたことが史料にみえる。6世紀の『斉民要術』にその製法が記されている。当時は蜜漬けが果実の一般的な加工方法だったらしい。16世紀の『本草綱目』にも梅の保存方法として糖蔵がみえる。 呉国宮廷の蜜漬梅 梅の加工方法 日本への伝来 参考文献 呉国宮廷の蜜漬梅 南朝宋の裴松之が『三国志』巻48呉志・孫亮伝の注として引用した『呉歴』*1に以下の記述がある。 亮後出西苑、方食生梅、使黄門至中蔵取蜜漬梅、梅中有鼠矢、召問蔵吏、蔵吏叩頭 孫亮(孫権の子で呉の二代皇帝となる)が、中蔵から「蜜漬梅」をとってこさせたところ、その中に鼠の糞…