西洋人の曲馬師らしいのが居てそれが先ずセロを弾く、それから妙な懸稲(かけいね)のようにかけ渡した麻糸を操るとそれがライオンのように見えて来る。そのうちにライオンとも虎ともつかぬ動物がやって来て自分に近寄り、そうして自分の顔のすぐ前に鼻面(はなづら)を接近させる。振返って見ると西洋人はもういない。どういう訳か自分は「オーイ早く菓子を持って来い」と大声で云おうとするが舌がもつれて云えない。そこで眼がさめたが、何だかうなされて唸(うな)っていたそうである。 これも前日か前々日の体験中に夢の胚芽らしいものが見付かる。食卓でちょっと持出されたダンテ魔術団の話と、友人と合奏のときに出たフォイヤーマンのセロ…