注:日記のサムネイルが本の表紙だととっつきにくいという意見を頂いたので、ブッダにしてみた。特に深い意味はない。 空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫) 作者:立川 武蔵 講談社 Amazon さて今日は、4章〜9章の、インド仏教における空思想をみていくことにする。本書の核となるパートだ。 大乗までの空 原始仏典の中にも空の概念を説いたものはある。その一例が「小空経」である。 このお経のテーマとして釈尊は、アーナンダに対し 「(略)わたしは今も空性の住まいによっていくども住んでいる」(p89) と説く。そして、この「空性に住んでいる」ことの説明として、「〇〇は空であるが、××は存…