<本レポ>♢スロウハイツの神様:辻村深月 繋がりの連続性が交差し、深みをもたらす- 辻村深月著「スロウハイツの神様」端的に言って非常に好みの作品だった。作者の辻村さんに最近はまっている一環で本書を手に取ったが、ますますファンになった。 「スロウハイツの神様」(辻村深月/講談社、上下巻) 「スロウハイツ」というアパートでルームシェアをする人々の物語。この「スロウハイツ」は「現代版トキワ荘」のようで、住民は脚本家、小説家などクリエイターと、漫画家の卵、映画監督の卵、画家の卵など、クリエイターを志す者たちが集っている。 中心人物は脚本家の「赤羽環」と、小説家の「千代田公輝」。スロウハイツで巻き起こる…