第157話 夜景からの大脱出 ドイステープの展望台はとても気持ちが良く、まったく飽きがこない。 缶コーヒー片手に街並みを見ていると、時間の無い僕の為に、チェンマイが気を遣ってくれているのか? と思うほど、日はどんどん落ちていってくれた。 その合間に観光客から写真を何枚か頼まれたので、全て応じて彼らと笑顔で別れる。 観光地でのこういう交流もまた良い時間である。 そんな中どんどん日は暮れていく、街にはタイにしてはせっかちなのか、まだ日のあるうちから電気がついている建物も多い。 そして、ついに待ち合わせの時間を過ぎてしまった。だが肚を据えている僕には、時間はもう関係ない。 だが、ここで「時間」以外の…