●歌は、「忘れ草我が紐に付く香具山の古りにし里を忘れむがため」である。 奈良県橿原市城殿町 本薬師寺跡近くの万葉歌碑(大伴旅人) ●歌碑は、奈良県橿原市城殿町本薬師寺跡にある。 ●歌をみていこう。 ◆萱草 吾紐二付 香具山乃 故去之里乎 忘之為 (大伴旅人 巻三 三三四) ≪書き下し≫忘れ草我が紐に付く香具山の古(ふ)りにし里を忘れむがため (訳)忘れ草、憂いを忘れるこの草を私の下紐につけました。香具山のあのふるさと飛鳥の里を、いっそのことわすれてしまうために。(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフィア文庫) (注)忘れ草><くゎんざう 【萱草】:草の名。忘れ草。夏、花を咲かせる。 三三一か…