先に“日本武道・武術大事典”に基づく空手組織の近・現代史を掲載したが、同書を見ていて違和感を感じた箇所があったので原文そのまま紹介しておく。 「本部朝基は武才に秀でていたが、三男だったため一子相伝のお家芸であった本部御殿手は正式に学んでおらず自己流の唐手術ではあったが、それだけに型よりも組手を重視し、その実戦強さには定評があった。」 違和感、感じませんか? 本部朝基氏と言えば松村宗昆氏の弟子であり、糸洲安恒氏の弟子でもあり、糸洲氏の改変によるナイハンチの立ち方(亀小立)に関する松村宗昆氏とのやり取りも現代に伝わっている。さらには松茂良耕作氏からの伝承も受けている。それが自己流の唐手術?? んな…