(7番)古今集 羇旅・406 🌙天の原 ふりさけ見れば 春日なる三笠の山に いでし月かも 〜広い空を振り仰いで眺めると、美しい月が出ている。 あの月はきっと故郷である春日の三笠の山に出た月と同じ月だろう。 阿部仲麻呂 あべのなかまろ( 701~770年) 若くして優れた学才を現し、仲麻呂十六才の時に留学生として唐に渡りました。 玄宗皇帝に仕え、李白や王維、杜甫らの著名人と交際。 三十年近くの滞在の後、 仲麻呂が五十一歳の時、帰国を願い出て帰路に着きましたが、 その途中で嵐にあい安南に辿り着きました。 阿部仲麻呂は後に再び長安に帰り、唐の地で亡くなりました。 この歌は、藤原公任 きんとうの「和漢…