『将門記』などを研究している。 神奈川県の高校教員であった。 bk1による目録。 http://www.bk1.co.jp/author.asp?authorid=110002089080000
2005年4月から、はてなダイアリーおよび人力検索サイトはてな(アンケート)で「村上モトクラシ大調査」が展開された。
仕事は半日だけ、残りは映画館に行ったり、スイートポテトを買ったりと、のんびり過ごす水曜日。昨日が休暇ということもあり、やる気はゼロである。 午後、仕事の時間にはマクドナルドへも立ち寄った。コーヒー1杯で100V電源とテーブルと椅子が使える、とても便利な場所だ。僕はこのコーヒーが嫌いではない。コンビニや他のファストフードのコーヒーから考えると、もっと酷いことになってもおかしくない。特別な個性もなく、がぶがぶ飲むためだけにチューニングされた味になっているのは、もっと評価されて良いはずだ。水のように飲める、というのは褒めすぎか。とにかく、作業や読書の最中に飲むには最適なコーヒーだと思っている。 歴史…
この前図書館で借りて読んでみた村上春樹の『職業としての小説家』が面白かったので、久しぶりに村上春樹の小説の方も読んでみた。村上春樹を読むのは、それこそ彼の初期の作品の主人公である大学生とか高校生の時以来だろうか。 読んでみたのは図書館にあった『一人称単数』という短編集だったのだが、予想通りというか、「自分には合わなかったのを再確認した」、といったところ。 ただ、表題作でもある最後の短編は何か良かった。村上氏本人がモデルであると思われる主人公がスーツに着替えて一人でバーへ出かけて飲んでいると、隣の席の 50 絡みの BBA から身に覚えの無い難癖をつけられてウザ絡みされる・・みたいな短編だった。…
ジェイ・ルービンによって新訳された世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドが日本のアマゾンで予約できるようになっていてうれしかったです。ちょうど英語学習のために旧訳の方を読んでいて誤訳に気づいていたところだったのと、訳者によってどう変わるのかが確かめられる機会だなとおもって予約しました。8月発売。期待。 https://amzn.asia/d/0zeJfF5
こんにちは。カス鳥です。 月がふたつ見えますか? この数日間、村上春樹さんにどっぷりハマって 「1Q84」を爆読みしておりました! まさか、6部作もあるなんて思ってもいませんでした。なんでもですが長編というものに苦手意識があったので、少々後悔しましたが、面白すぎて一瞬で読んじゃいました。終わらないでくれーーーーー!!!って思いながら読み進めていたら、やっぱり終わりました。 あらすじや、事細かい内容は書き始めるとキリがなくなりそうなので、僕が強く感じたことを今日は感想として書いていこうと思います! 「1Q84」を読んで感じた事、それすなわち 「何か」を信じることの強さのようなもの です。 この小…
今日は、 村上春樹の世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドの英語版を読んでいたら誤訳を見つけられてちょっとうれしかった。 耳打ちするをbox my earsと訳していたけど、耳打ちはwhisperの意味で、box something earsにそういう意味はなさそうなので、おそらく誤訳だなと。 日本語が、 『私以外の観客は誰もそのダムの壁にうつった水流の影が実は私の影であることに気づいてはいないようだった。私のとなりには兄が座っていたのだが、彼もそれが私の影であることには気づいていなかった。もし気づいていたとしたら、彼は絶対にそのことを私に耳打ちしていたはずだ。なにしろ映画を見ながらうるさ…
高校、中学校は卒業式が終わったそうですね。 皆様ご卒業おめでとうございます。そして、ご卒業された方のご両親や保護者の皆様、お疲れさまでございました。 私のことしのフォーマル祭りも終了しました。またふざけたポップ&カジュアルな刺繍を作ってまいりたいと思います。チクってまいりたいと思います。……おっと、「ちくちくしてまいりたいと思います」を略したら大変なことになりましたぞ。 とはいえ、筆者は気が変わりやすい人間ですので、なんかフォーマルつくりたくなった……と唐突に作り始めるかもしれません。ほんとうに来年までつくらないのかはお約束できかねますね。 ラストフォーマル・うさブローチ うさブローチもハンド…
想像してみてほしい。あなたが17とか18の歳で、この先のことは何も決まっておらず、過去からも未来からも完全に切り離された更地に立つことになったとしたら。 少し別のシナリオを考えてみてもいい。たとえば私に15歳から18歳くらいの子供がいて、彼か彼女が、急にそれまで属していた環境やら文脈やらを放り出した(あるいはそこから放り出された、宇宙の謎の法則によって半ば強制的に)としたら。 今の私だったら、彼/彼女に、こうアドバイスするだろう。「オーケー。まぁ、高卒認定は何かで追々取得するとして、バイトでもしながら計画を立てて、どこか海外にでも旅行に行ってみたらどうだろう。」 年齢によっては一人で異国をバッ…
一条真也です。『2020年代の想像力』宇野常寛著(ハヤカワ新書)を読みました。主に2021年から2023年にかけて著者が執筆した小説、映画、テレビドラマ、マンガ、アニメなどの作品評を収めた評論集で、「文化時評アーカイブス2021-23」というサブタイトルがついています。著者は、1978年生まれ。評論家。批評誌「PLANETS」「モノノメ」編集長。主著に『ゼロ年代の想像力』『母性のディストピア』(早川書房刊)、『リトル・ピープルの時代』『遅いインターネット』『水曜日は働かない』『砂漠と異人たち』。 本書の帯 本書の帯には、「いま、『虚構』の価値はどこにあるのか?」として、「●『シン・エヴァンゲリ…
3月1日に早稲田大学大隈記念講堂で開催された「春のみみずく朗読会」に行ってきた。村上春樹さんと川上未映子さんの朗読を主軸に、友情出演ということで村治佳織さん、小澤征悦さんも登場。これまでに味わったことのない種類の、なんとも贅沢で得難い時間だった。 その日の朝、私は金沢駅から新幹線かがやきで東京へ。一緒に参加する関東居住の友人Sちゃんと早稲田駅で待ち合わせた。ほんの少し先に到着した私、何も考えずに2番出口から外に出たところすぐ目の前に郵便局発見。風景印コレクターの習性として無意識的に吸い寄せられてしまい、「ごめん、新宿馬場下郵便局にいる」とLINEを送る。駅集合のはずがいきなり郵便局集合に…。勝…
ハモらないコーラスグループ「こえのいろ」では 物語詩を歌うという話を前回しました。 その物語は 構造というかシステムが、初期の村上春樹さんの作品(郡)のようになります。 『河合隼雄対談集 こころの声を聴く』(新潮文庫)を参考に 説明してみます。 村上さんは初めて小説を書いたときは ABCDEと普通の順番で書いていたそうです。 けれども、何か面白くないと感じて 順番をシャッフルしたそうです。 BDCAEというように。 そうすると面白くなる。でもまだ何か重い。 そう感じた村上さんは 例えば DとAをぬいたそうです。 すると不思議な動きが出て面白くなったと。 (その動きや線の意味については河合先生が…
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小雨の火曜日。この時期のエディンバラは小雨ばかり。そういうものらしい。エディンバラを出発する。朝4時に起きてバスに乗り、小雨のエディンバラを出発する。行きしに街中と空港の間のバスの往復チケットを買っていたのだけれど、チケットはもはや印刷の消えかけたレシートとなっていて、大丈夫かなと思っていたのだけれど、何の問題もなかった。レシートに復路乗車を示す穴を開けてもらって乗車する。 ここの人はよくしゃべる。とにかく話しかけてくる。カフェの店員さんもお客さんに無茶苦茶話しかけてくる。何でそんなに聞いてくるのだと思いながらとりあえず僕も適当に話した。中国からエディンバラに留学している人によると、ここはそう…
絵本が好き The Giving Tree テーマは無償の愛? 日本語版じゃダメ? 私の感想 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 絵本が好き 育児猫は本が好きです。 そして絵本も好きです。 www.ikujineko.com 絵本を買いそろえたのは、もちろん子どもたちのためでもありますが、自分が好きだからという理由も大きいと思います。 我が家の絵本の中には少しですが英語の絵本もあります。 www.ikujineko.com 子どもたちが英語に興味を持ってくれたらいいなぁ。 という理由で買うことが多かったですが、自分が気に入って購…
「約束された場所へ」(加害者側へのインタビュー)を読みたかったのに間違えて借りてきた。被害者側の言葉はニュースなどでそれなりに情報が出ているので興味のない話題ではあったが、そのうち読むつもりはあったので読んでみる。ニュースの延長のような感じで、時間をさいて本として読む必要は今はないと思う。事件から時間が経過するほどこの本の価値は高くなるでしょう。10年後には学術書として扱われるかもしれない。 本の内容被害者がマスコミのオウム報道をみてマスコミに対する不信感が強くなったというのが印象的。インターネットができたおかげなのか、年々マスコミへの不信感はつのっていく。マスコミへの不信感は強くすべきと思う…
赤頭巾ちゃん気をつけて (新潮文庫)作者:庄司 薫新潮社Amazon 佐々木敦による、日本文学史を解説する本『ニッポンの文学』を当面のブックガイドとして読書していこうと思いついた。rhbiyori.hatenablog.jp その中で最初に解説されるのが村上春樹であり、その次が本作『赤頭巾ちゃん気をつけて』だった。 村上春樹はほぼ全作読んでいるので、庄司薫を読むことにした。 村上春樹より以前に、語り手の主語に「ぼく」を用い、砕けた口語調の小説を書いた、という文脈で紹介されることが多い本作。 逆に言うとそれ以外の文脈で日本の文学史に位置づけられることがあまり無いように見受けられる。『ニッポンの文…
1、作品の概要 『不時着する流星たち』は、小川洋子の短編小説集。 10編からなる。 2017年1月28日に刊行された。 単行本で252ページ。 『本の旅人』2016年2月号~11月号に掲載された。 実在の人物や起こったことなどがら着想を得た10編の物語。 2、あらすじ ①誘拐の女王 血の繋がらない17歳年上の姉。 彼女がいつも持ち歩いていた裁縫箱には、彼女がかつて誘拐されていた時に窮地を救ってくれた品々が詰まっていた。 ②散歩同盟会長への手紙 かつて有能な梱包係だった男。 精神療養施設の限定された世界を散歩する彼は、散歩同盟の会長への手紙を胸の内でつぶやく。 ③カタツムリの結婚式 遠く離れた孤…
村上T (新潮文庫 む 5-45) 作者:村上 春樹 新潮社 Amazon 母の通院の付き添いにちょうどよいと思えたので。 雑誌『ポパイ』で毎回、3枚の所蔵Tシャツを紹介。それにまつわるエッセイを連載。 特筆しておきたいのは、 プリンストン大学で名誉博士号をもらったときは、隣がクインシー・ジョーンズさんで、卒業式のあいだずっとジャズの話しをしていた。ジョーンズさんは「おれは松田聖子のアルバムのプロデュースをしたんだぞ」と僕に自慢していた…(p.94) ジャズの話しをしていたら、もっと話しが合うのでは?とも思ったが、そこを強調したかったのね。クインシーさんは。 もう一つは『トニー滝谷』誕生秘話。…
二月に買ったミモザは葉を落とすこともなく枯れ始めている。 東京モノレール、羽田空港から浜松町までの風景が苦手だ。私がこの風景を目にするのは決まって退学や宿痾といった、どうにもならない事情を抱えた時だった。 この一ヶ月間はとにかく何もしない。そう決めて文字通り自宅で椅子に座る日々を続けた。目覚ましを掛けずに眠ると必ず睡眠時間が10時間を越え、目が覚めると日は真上近くにいた。カーテンの隙間から差し込む光が非常に鬱陶しく、仕方なく起き上がってトースト1枚と珈琲だけで2時間近く椅子に座り込む。傍から見たら病人のようだが、まさしく今の私は病人であり、異常者。今まで空回りしていた思考はチェーンが外れた自転…
地上で僕らはつかの間きらめく (新潮クレスト・ブックス)作者:オーシャン・ヴオン新潮社Amazon今日は遅番だった。今朝、ぼくはオーシャン・ヴオン『地上でぼくらはつかの間きらめく』の続きを読もうとして着手したのだけれど、本の中身に入っていくことができなかった。もちろんこの本は実にすばらしいものだ(再読なのだけれど、実にリリシズムを湛えたみずみずしさにあふれた1冊と思う)。だからなんでこんなことを考えてしまうのか自分でもわからない。たぶんこの感覚は外で降っていた雨の影響かなと思った。そういうことが起こりうるのもまた人生というものかな、と悟ったことを言ってみる。本に入り込めない時に、村上春樹の初期…
村上春樹の『街とその不確かな壁』の愛蔵版(限定300部、直筆サイン入り、10万円)は、当初の発表では昨年の秋には発売されているはずでしたが、その予定が大幅に遅れていて、それでも私は「まだか、まだか」と気をもみながら新潮社の公式サイトをこまめにチェックしていたのでした。しかし、この3月に入ってからは会社の仕事が怒涛のように忙しくなってチェックするのをつい忘れていたら、何とその間に発売の発表があり、私が知らぬ間に売り切れてしまっていました。残念だけど仕方がありません。仮に発売の情報を知っていたところで、先着順なので、300部なんてあっという間にソールドアウトして、結局手に入れることはできなかったで…
タイトルで気になって、読みにきてくださった皆様ありがとうございます。 この文章は、にじさんじ所属VTuberとして活躍されている三枝明那(さえぐさあきな)さんが2020年に開催された邦ロックリレーの企画にてandymoriの「1984」を歌ったことについてフォーカスを当てたものです。 こちらはあくまで1人のファンによるひとつの解釈であり、公式とは全く関係がございません。 企画本編のネタバレを多分に含み、三枝明那さんご本人の意図とは違う解釈をしている可能性もございます。また、文脈によっては敬称略をしている場合がございます。その点をご考慮の上お読みください。 ○目次○ ○目次○ 1.andymor…
村上朝日堂(新潮文庫) 作者:村上春樹,安西水丸 新潮社 Amazon 安西水丸氏の挿絵で、日刊アルバイトニュースに連載されたエッセイ集。 1982年~84年に連載、84年7月に単行本化、87年に文庫化された。 後に週刊朝日を定期購読していた私は、本書も、朝日新聞系列で連載されたと思っていたが、まさかの「日刊アルバイトニュース」。朝日のネーミングは偶然なのだとか。 どうでもいいことだな~と思える文章が続き、私は、大谷さんが出ているドジャースのオープン戦と日本航空石川がようやく迎えた甲子園の初戦を二画面テレビで観ながら、音は村上春樹推薦のクラシックを聴くといういい加減さ。 時代を感じさせたのは、…
著者: 谷頭和希 丸亀と東京の二拠点生活が始まった 私は、チェーンストアや街、空間について書いたり、話したりしている。肩書はその時々によってライターだったり、作家だったり、批評家だったりする。とにかく、「場所」についてあれやこれややっている人間だ。 そんな私が、去年の11月から香川県・丸亀と東京での二拠点生活をはじめた。さまざまな事情が重なり、それまで続けていた仕事を辞めてフリーランスになったからだ。さまざまな事情、というのの大部分は親類の都合で、その親類がいるのが丸亀なのである。 最初のうちは、なんだか観光気分。丸亀といえば、日本一高い石垣を持つ丸亀城や、地元を代表するB級グルメ・骨付鳥が有…