2023年9月,沖縄県名護市辺野古のアメリカ軍基地移転先の地盤改良工事について,最高裁判所で沖縄県側の敗訴が確定した。工事の総額は90億円,着手から完了まで9年3ヶ月かかるという。辺野古へのアメリカ軍普天間基地の移設問題は,1995年に遡り,2015年に政府と沖縄県が協議するなど,紆余曲折がすでに30年近く続いていることになる。 正直,これから10年かけて地盤改良をしたとして,おそらくそこに基地は作らないのではないかと筆者は考える。2000年を境に世界情勢がまったく変わってしまい,日米安全保障条約がおそらく機能しなくなっているからである。 今,もしアメリカ軍が沖縄の基地を必要と考えているなら,…