東京六大学野球は、大学野球のリーグ戦の一つで、東京六大学野球連盟が主催・運営している。
一般に六大学野球と言えばこれを指す。
歴史上の背景から、ほかの大学野球リーグとは異なるいくつかの特徴がある。
東京六大学野球そのものが早慶戦を起源とすることから、春、秋のリーグ戦共に、最終戦の対戦カードは必ず早慶戦となっており、同一日にそれ以外の対戦カードは組まれない。
早慶戦は日本の野球の発展に大きな影響を及ぼし、長く国民的な注目を集め、現在も両校の学生や卒業生、熱心な野球ファンの間で根強い人気を保っており、他のカードを大きく引き離す動員力を誇る。
また、ほかのカードでは1回戦、2回戦でベンチを入れ替える(先攻チームが3塁側)が、早慶戦に限っては、全試合で1塁側ベンチが早稲田大学、3塁側ベンチが慶應義塾大学と決まっている。
他の競技においては、天皇杯は日本選手権など、競技全体の優勝者・優勝チームに対して下賜されるのに対し、硬式野球においては東京六大学野球連盟の優勝校に下賜される。
これは第二次世界大戦前から東京六大学リーグの優勝校に摂政杯(摂政=昭和天皇)が授与されていることを受け継いだものに起因している。
東京六大学野球連盟主催の試合は、春季・秋季リーグ戦のみならず、同新人戦、社会人対抗戦を含めて、すべて明治神宮野球場(神宮球場)のみで行なわれる。
これは、東京六大学野球連盟が神宮球場の建設時に多大な協力をし、また1931年の神宮球場の拡張の際に工費を負担した経緯から、球場の使用割り当てを決定する上で最優先の配慮を受けていることによるものである。
リーグ戦開催時期は、1、2回戦が行われる土曜日・日曜日はもちろん、平日も月曜日〜水曜日までの日中は東京六大学野球連盟が最も優先的に神宮球場を使用して試合を開催する(東都大学野球も1部リーグは神宮球場でリーグ戦を行うが、火曜、水曜に試合日程が組まれている場合でも、東京六大学野球が火曜日、水曜日まで伸びた場合には東京六大学側に譲ることになっている。またプロ野球においても、神宮球場をホームスタジアムとしているヤクルトスワローズの主催試合も、同期間中はナイトゲームしか行われない)。なお、リーグ戦において、雨天順延、引き分けなどにより水曜日までかけても決着がつかない場合は、翌週以降の平日に(ただし、翌週の予定カードの決着を優先して)対戦が繰り越される。
選手25名がベンチ入りできる。
打者の規定打席数は「チームの試合数×3.1」、投手の規定投球回数は「チームの試合数×2」。
*1:勝率の計算に引分の試合数を含めない