大学生時代にとてもお世話になった先生と今も仲良くしてもらっていて、大学を卒業してからも社会人になってからも結婚してからも出産してからも定期的に会って散歩を楽しんでいる。この上なく美味しい食事をして散歩をして珈琲を飲んでケーキを食べるという、最高に贅沢な時間を過ごす日というのを定期的に作っている。 先生はメニューを私には見せずに鰻の「特上2つ」を頼み、鰻が3枚のったお重に悪戦苦闘して小休止をとる私を横目に、ぺろりと平らげる。外は寒いのにお店の中が温かくて、できたての鰻を山椒たっぷりかけて一気に食べるものだから体も熱くなり、まだ鰻は残っていてでも残すわけにはいかないと、私は水を頼む。特上の鰻にはた…