元来、群れるのが嫌いな性格。当然、読書は個人の営み、というのが基本姿勢だが、最近は歳をとって丸くなってきたのか、少し気になるのが読書会だ。複数が同じ作品を読み、多角的に語りあうのも悪くないと思うようになってきた。この先、そんなに長くはないし数をこなそうと思う反面、定番の作品をしっかり味わいたいという気持ちももたげてきた。 といったタイミングで目にしたのが、向井和美「読書会という幸福」。タイトルからして、読書会を薦める内容であることは明白だが、進め方などを参考にさせてもらった。といつつ、この本はいわゆる古典と呼ばれるレベルの海外文学のブックガイドにもなっている。主に長編のプルーストとかマンとか、…