最近、太極拳の大会で「新しい採点基準」が採用されるようになった。 新しい採点基準では、蹬脚で蹴り出す足が、水平以上に上がらないと減点だし、下勢独立の下勢で軸足の大腿部が、完全に座り込んでいないと減点になる。 この採点基準は、外観的な身体能力の高さを審査員にアピールする類の太極拳を、外観上で評価する為のものであり、蹬脚の足が高く上げられず、下勢で低い姿勢になれないのは身体能力が低いのだから、太極拳の評価が低いのは当然と言う考え方である。 演武者の内側/勁力という見えにくいものを見据えて、高く評価する東洋的な考え方に代わって、見えやすい外観的な身体能力の高さ/見栄えの良さを、高く評価する西洋的な考…