個人の関心で「頭がよくなりそうな本」を講読しています(「頭がよくなりそうな本をたくさん読むのは頭がよくないのではないか」とのご批判をいただいていますが)。 そのうち比較的、読みやすいと思われる戦後日本で発表された文献の感想を、2024年に1カ月に1回の予定で共有したいと考えております。 今回は、経済学者の小泉信三(こいずみ・しんぞう)が1950年に発表した『読書論』を紹介します。 戦後日本での学問への熱意とともに、現在でも納得できる(多分、学問が好きな方は既に実践しているであろう)学習・研究の方法がうかがえます。小泉は「読書」だけでなく語学、観察、文章から書斎の設計にまで言及しています。 あく…