渡り鳥の“北帰行”が始まると東京・上野の不忍池に春が訪れる 東京・上野の不忍池は、春は桜、夏は蓮の花、秋は紅葉、冬は渡り鳥と四季折々に表情が変わっていく自然の宝庫だと私は思っている。 その不忍池で昨年夏盛りを迎えていた蓮の枯れ枝が刈り取られ始めて数週間経つ。実は、地元民のなかにはこの風景を見て春の兆しを感じ取る人が多い。 ところで、枯れ枝は例年通り池の端から15~20メートル離れた所までしか刈り取られず、池の中心部には茶色い枝が残ったままになっている。 この状態を見て「どうして全部きれいにしないんだ」と疑問をもつ観光客もいると聞くが、実はこれには大きな意味があるのだ。 簡単に言うと、池一面に広…