「平安朝の母と子」(服藤早苗著 中公新書)を半分ほどまで読んだ。 平安朝の母と子 (中公新書 1003) 作者:服藤 早苗 中央公論新社 Amazon 作者の服藤早苗氏は文学者ではなく、歴史学者であって、本書では、平安時代の文学作品や日記などを資料として、当時の家族のありかた、特に婚姻における女性の立場や人生の様相を明らかにしようと試みられている。 武家社会では、家父長的な家族制度によって、「家」の存続と繁栄が極めて重要だったけれど、平安時代初期においては、後世のような「家」は未成立であり、婚姻も蓄財も、「家」の存続を意識したものではなかったという。 大河ドラマ「光る君へ」では、息子の道長に政…