いまでは衰えてしまいましたが、子供の頃は嗅覚が人並み外れて優れていました。だから、必要としない情報が雪崩のように入り込んできて、正直うんざりでした。40歳を過ぎたあたりで体調を壊し、普通の人以下になったので、良かったと思っています。視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚、人の感覚は実にデリケートなのです。この感覚のおかげと恐怖を感じる神経とで生き残り、繁栄してきたことは間違いない。この生命線ともいえる感覚を、僕たちは磨き上げなくてはならないのです。ここだけは譲れませんね。流されて生活していたら、その感覚は衰える。空腹に耐え、睡眠をとり、体にいいものを少しだけ食べる生活を続けるだけで、その衰えていた感覚た…