一条真也です。『それでも映画は「格差」を描く』町山智浩著(集英社インターナショナル新書)を読みました。ブログ『「最前線の映画」を読む』、ブログ『映画には「動機」がある』で紹介した本の第3弾です。わたしは映画評論家としての著者のファンであり、その独特の視点にはいつも刺激を受けています。この最新刊は、グローバル化とコロナ禍でますます加速する「格差」と「貧困」についてを考える映画を取り上げています。マスメディアが伝えない「真実」を世界の名監督はどのように描いたかを探り、「世界と映画」を熱く語っています。 本書の帯 本書の帯には、腕組みをした著者の上半身の写真が使われ、「『天気の子』はなぜ雨を止めない…