文春文庫、別冊文芸春秋 2006年9月~07年7月連載、451頁。2008年第138回直木賞受賞作。 幼くして両親を亡くした「花」は、漁師の父を海で、母を病で亡くした「淳悟」に引き取られる。 物語は、時間を巻き戻しながら進行し、何故「花」が両親を亡くし、独身男に引き取られることになったのかが、徐々に明らかとなる。 それは、始めボヤッとしていた画像が、次第にピントが合い鮮明になっていく過程に相似する。 ただ、こうした造りや義理の父娘間で繰り広げられる禁断の愛について(選考委員会でも)かなり議論になったようだ。 選者評~阿刀田高氏「この作者には小説家の気配が濃密に感じられる~それが推薦の第一の理由…