神仏には贔屓を設けないことにしている。いかなる神さまにたいしても仏さまにたいしても、等分の敬意をはらい、同程度に無知無学だ。 神仏おしなべてに共通して、というより横並び一線の神仏がたを超えた向うに「天」という観念があって、そちらはかなり尊重している。それをこそ惟神(かむながら)の道と云うのだ、あるいは原始的太陽神だアニミズムだと、あれこれ教えてくださる人も書物もある。が、よく解った気にはなれない。 金剛院さまご門前の、駐車駐輪広場の一画に、小ぢんまりした不動尊のお堂がある。結界内には観音石像が立ち、結界前には道しるべを兼ねたお地蔵さまが立っている。わが町の野仏からもっとも好きな一体を選べと問わ…