歳暮カタログを撮影してから、まだいくらも経っていない気がする。百貨店の中元用カタログが、もう来た。 なにもないことは好いことだという、これも一例だろうか。日々是好日とは、いかなる含意だろうか。 いやそれは思い上りか。大切なこと、心に留めおくべきことが山ほどあったのにもかゝわらず、それらを視逃し聴き逃して、記憶していないだけだろうか。その嫌いはおゝいにある。 まだテレビを観ていたころ、気に入った宣伝にこんなのがあった。伊東四朗さん主演だった。 「社長、××さんから、○○海苔が届きましたぁ」 「ふぅん、○○海苔、贈っとけ」 「え~っ、同じものを返すんですかあ?」 「社会通念というんだ。憶えとけっ!…