ロシアのウクライナ侵攻を機に、国内で改憲勢力が大合唱を始めている。曰く、攻められないように軍備を拡大せよ、敵基地攻撃能力を持て、自衛隊を憲法に明記せよ、と。一見、正しく見える考え方のようだが、はたしてどうか。私は以下の理由から大いに疑問を感じる。 5兆円を超える今の防衛費は、世界的に9位に位置しており、必要最小限度の実力は備えているのではないのか。GDPの2%まで増額すれば、世界第3位の防衛費となるが、近隣諸国からどのように見られるか、考慮した上でのことなのか。専守防衛という近隣諸国にとって脅威とならない立ち位置を変更することにならないのか。果てしない軍拡競争の引き金にならないのか。年金、医療…